福島県のシルクバレーに通いつめ、南会津界隈の林道
探索を繰り返して来た。
シルクバレーも今年はもう少しで終わりとういうことで
僕は南会津の走り納めもかねて、10月の連休に出向いた。
田代山林道の山頂ゲートが開いているとの情報を得て、
シルクバレー仲間7台で出撃。
お散歩ペースの予定が、すっかり始まってしまい、また
もや追いかけっこだ。結果、服もバイクも泥だらけに
なってしまった。それが左の写真だ。
この後、僕らは栃木県側の湯西川温泉につかり、この日は
キャンプ場で盛大なキリタンポ鍋をかこみ宴会をしたのだ。

いつもお世話になっている夫妻の作るキリタンポ鍋は絶品
で、お酒も食事も思う存分味わった後、なんと午前4時に
就寝。明日の多々石林道、大丈夫なのか?
さてさて、多々石林道とは南会津
きっての極悪林道で名高い場所だ。
最後を飾るにふさわしいと言う事で、
僕らは出撃したのだが、何せ天気が
よろしくないのだ。
霧がかかり、微量の雨が舞う中、
行方は前途多難な不安が襲う。
とにかく行かなきゃ仕方ない。
そんなわけで、いよいよこの林道
とは到底呼べない僕にとっては
アタックなトレール開始なのだ。
とにかくこの林道、バカみたいに荒れている。
拳大なんて可愛い物で、多々石どころか多々岩だ。
到底林業で使用する道とは思えない程なのだ。
ここで撃沈する事はある意味、最初から覚悟してた。
おまけにこの霧である。
ゴーグルも曇りっぱなしで、さてさてどうなる事か。
何はともあれ、準備を終えてさて出発だ。
正直言えば恐いのだ。
脚折らなきゃいいけど、とか、不安ばかりが先行し、
技術に自信のない僕はメットの中で眉間に皺をよせて
思い悩んでいるのに、やたらに元気なのは神田(弟)
彼はこういったアタックが大好きなのだ。
さてスタート、ガレているにも程
がある道をスタンディングで通過
していく。
最初は調子良く、お!サスが直った
効果だ!と大喜びも束の間、道が
細くなったコーナーにいきなり
登場したクレパスに対処しきれない
まま最初の転倒。
この時はなんとか自力でバイクを
引き起こすも、なんと最初のコケで
右手親指の付け根を痛めてしまった。
そもそも、これが最後まで尾を引く
事になる。
その後、とにかくギャップに足下を掬われながら、
気合いだけで進んで行く。
ゴーグルの中が水滴だらけになり、ほとんど視界が
失われるまでに時間はそんなにかからなかった。
親指が痛み、フロントを押さえ込むたびにクソ!とか
下品な言葉をメットの中で叫びつつも、走って行く。
写真には取れなかったが、道は細い木々で覆われ、
とにかく視界が悪い。
抜けた!と思っても、その先はいきなり道半分が
崩落しているコーナーだったりと、入院出来そうな
ネタには事かかない道である。
多々石名物のV字クレパス区間である。
道がいきなりクレパスに早変わりし、
エスケープゾーンはないので、この
クレパスの中を進む事になるのだ。
ステップを引っ掛ければ転倒。
バランスを崩せば、フロントタイヤが
土壁にあたり転倒と、なんともおいしい
区間である。
速度は下がり、かといって、下げすぎは
バランスを崩す元となり転倒に直結する。
この変から体力がだんだん尽きてくる。
転がしたバイクを自力で引き上げるにも、
苦労をする物だ。
クレパスの中にも当たり前だが、岩があり、大きい物を
フロントで拾ってしまい、またもや転倒。
とは言っても、自分が放り出されるのみで、バイクは
ほぼ立っていてくれるので、よっこいしょとまたがり、
また走り出すのだ。
とにかくゆっくり行こうにも、バランスという二輪の
特性があるので無理だから、そこそこ開けて行く。
すると、フロントが岩を拾い跳ね上がるので押さえるのに
四苦八苦を繰り返す。まったくタチの悪い場所だ。
そして多々石名物のひとつ、
崩落現場に到着。
写真は降りた所を撮ったのだが、
ここを下るのもけっこう恐い。
林道が山側の崩落により閉ざされて
いるのだが、そこを上から降りる。
写真ではよくわからないが、結構な
斜度があり、逆側から侵入した六月
は、ここをバイクから降りてアクセル
を開けつつ登った。
今度は降りるだけなので気合いだけ
あれば勿論降りれる。
だが、この先はコーナー&崖です。
崩落地点を越せば、後はもうまたガレガレ岩だらけの
多々石林道をひたすらこなして行けばよいのだ。
そして細い道にまたもや唐突に出現するクレパスに
ハマリ、転倒。
この時は、後ろから来ていた築地さんや、前にいた
神田君に手伝ってもらわなければ脱出出来なかった。
これが最初の転倒ならば、なんとかなったが、
どうもこうも、体力が尽き果ててしまい、力が入らない。
右手も力が親指を失ってしまい入らないのだ。
もうこの変からちょっと泣きが入りつつも、自分の
情けなさに腹はたちっぱなしだった。
この多々石林道は、福島県の南会津にあり、今回は築地さん、神田君、僕の三人で出かけたのだが、
腕に自信のない人は、やはり最低でも二人で行った方が良いと思います。
アタック中の撮影では、それほどとも思えない写真でしょうが、実際にこの変の事を知っている人
はわかるでしょうが、ここは現在のツーリングマップルからも消えてしまった廃道です。
林道両面は工事が長年続いており、良い舗装路が出現した後には自然に帰る運命の道です。
来年も僕はここを走るつもりですが、こういった場所を走行すると必ず考えるのが、XR-BAJAの
最低地上高です。
岩にグランドヒットしてエンジン下を割りかねない道ですから、小さく軽いバイクや、
それなりの装備や、それなりのバイクでなければ突入しても運が悪ければ廃車って可能性もあり
ます。
勿論腕があればなんでもイケるんでしょうが、腕がない僕は今回は仲間が何よりも頼もしい存在
でした。

さてさて、腫れ上がった親指の付け根なのですが、痛みはほんの少しありますが、
たいした事もなく、こうしてホームページも更新出来るレベルです。
しかしながら、この後、神田君は帰る僕や築地さんを後に激しい他の林道へ突撃したようです。
南会津近辺には七ケ岳という走りゃ易い林道がありますが、その支線のいくつかは過酷な物が
存在します。
林道の支線を探索して行くと素晴らしい景観があったり、こういったとんでもない道があったり
と、まったく飽きない物ですが、皆さんもお怪我だけは気をつけて。

 

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